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想定読者は記憶をなくした自分。
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今更感もありますが昼間、タグふれ経由でお話させて頂いた方とこの本の話題になったのも何かの縁ということで【映画感想】
トランスフォーマーゴースト・オブ・イエスタデイ
(早川文庫SF)

映画版のプレストーリーにあたるお話。映画本編のノベライズにあたるものも合わせて2種類出てますが、こちらは「ゴースト・オブ・イエスタデイ」というサブタイトルが目印です。

時代は東西冷戦真っ盛りの頃。地球人とセイバートロン人の邂逅と、何故彼らが地球を目指したかという、映画を観る上では別に知っていなくても構わないんだけど映画を観て気に入ったなら読んで損なしという内容。

・癖の少ない(読みやすい)翻訳文
・登場人物名はアニメ版準拠
・各TFの口調、行動ともに偽物感なし。あぁコイツならこう言いそう、といちいち納得
・巻末にアニメ版の歴史解説も付いてる親切設計

というわけでファンブックの一種としても当たりの部類かと思います。
映画だけだとセリフが殆どなかったデ軍側、特にバリケードやらブラックアウトの性格は掴みにくいと思うんですが、そのへんが補完されているのが何より良い感じ。個人的にはスタスクの質問をバリケードがさりげなく無視するあたりが印象強いです。こいつらの間にある空気ってこんな感じなのね…とストンと納得した。他にも見せ場があって、言いたくて語りたくて仕方ないんですがこれ以上は何を書いてもネタバレになりそうなので中止。

人間パートについては全体の約4割って感じで、映画と同じくらいのバランスでしょうか。劇中の時代を反映して、敵役は寒い国から来たスパイになってます。しかしこの設定、10年前なら「東西冷戦かぁ、そんなこともあったねえ」で済んでいたと思うんですが、2007年の今読むとちっとも笑えない。この本を読んでいたのと同じタイミングでこんな記事を見ちゃうとどうもね…「ロシアの北極海大陸棚戦略」(business-i.jp)
(紙に書いたいた約束さえ守れない連中のやることだけに)これは怖い。もしかして本気か?
※佐藤優氏も対ロシア発言(特に肯定的な時)では3割くらい割り引いて読む必要がある気がするのですが、一般マスコミとは違う嗅覚のニュース選択はありがたい

今回がそうだと言ってるわけじゃないけど、ハリウッド映画って国のプロパガンダみたいなところもありますからね。ゴジラ&ヤマト論の佐藤健志氏あたりが「トランスフォーマー」で一発何か書いてくれたら、いろんな意味で楽しそうだ。 ※因みに同氏は「正論」10月号(sankei.co.jp)に「妖怪映画と家族再生」を掲載中


とりあえず自分は、TFパートのところに付箋つけて通勤時にそこだけ読み返したりしています。片道10分もないけど、なんか幸せ
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